最適な呼吸をするための練習法

呼気の練習は、肋骨を下げながら息を吐き、肺に溜まっている空気をできるだけ吐き出すことが目的です。

①仰向けに寝て膝を立てて90度に曲げます。この体勢をとると腰が痛くなる人は、背中と腰の筋肉(広背筋)の緊張を和らげるために、椅子などに両足を乗せて腰部の緊張を緩和させます。いずれのやり方にせよ、両膝を開いてガニ股にします。

②両手を胸骨の上に置き、お腹を弛緩させた状態でゆっくりと口で息を吐き、胸骨が沈みながら骨盤に近づいていくのを確認します。

吐くときは肩と首の余分な力を抜き、口を軽くとがらせて「ふー」と息を吐き、少なくとも8~15秒かけて吐き切ります。

息を吐いている最中は視点を下方に固定し、「胸を平らにする」「胸の空気を抜いてしぼませる」というイメージでやると、よりスムーズに肋骨を下げることができます。

伊藤和磨『痛みが消えていく身体の使い「型」』(光文社新書)

吐き切った後は、すぐに息を吸わずに2~3秒間息を止めます。

息を止めることによって呼気と吸気にメリハリがつき、血中の二酸化炭素濃度への耐性が上がり、すぐに息を吸おうとする癖が改善されます。

③胸骨を下げて吐く感覚をつかんだら、次は肋骨の脇に手を置いて肋骨弓を締めながら息を吐く感覚を養います。

基本的には②と同じ要領ですが、肋骨の脇を骨盤に向かって押し下げるように、手で軽く押しながら動きを誘導するとうまくいきます。

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