岸田首相は国葬をあえて遠い日程にした?

【ひろゆき】僕は、国葬をやって安倍元首相とその業績をたたえたい人を納得させて、その後、汚名をかぶせまくって、いろいろ問題もあったよねという状況にして、すべてオープンにして幕引きするのがいいのかなと思うんですよね。

【エイト】国葬を2カ月も引っ張ったのは、ちょっとマズかったですかね。

【ひろゆき】先延ばしした結果、国葬の反対派が多くなってしまって、海外の要人もあまり来ないですからね。

【エイト】7月12日の安倍元首相の葬儀の時に、増上寺前にあれだけ人が集まって、ボロボロ泣いて叫んでいる人までいた。あの状況を見て岸田首相は、国葬すべきだと思ったのかもしれないですが、その後どんどん安倍元首相の評価が下がり続けているので、完全にそこを読み違えたのかなと。

【ひろゆき】読み違ったのか、わざとやっているのか。

安倍元首相の汚名がどんどん増えているじゃないですか。本人も弁明できないので。だから、国葬反対の意見が徐々に増えている。こうなると、岸田首相はそれを見越してわざと遠い日程にした気もしてきます。

【エイト】だとしたら、かなり策士ですね。どこまで絵を描いてたのか。

【ひろゆき】安倍元首相の銃撃事件の直後は、選挙も弔い合戦のようになって、自民党が大勝して、安倍派も強かったですからね。だから、それを崩すには安倍元首相の評価を下げるべきだよねと岸田首相が考えたとしたら、それは正しいと思うんです。

【エイト】なるほど。

【ひろゆき】ところが、安倍元首相の清和会の支持は下がったけど、自民党も自分の内閣の支持率まで下がってしまって困っている。

疑惑の中枢はごく数人

【エイト】結局、事件前はみんな、統一教会を反社会的団体で社会的な問題だという認識ではなかったんですよね。

そういう認識があっても、大半の政治家は、この団体と付き合っても、別にそれがバレても大した騒ぎにはならないだろうと、今もその感覚だと思うんです。なぜ今まで問題にされなかったのに、急にこんなに責められるの、と。

関係を持っていたらマズい反社会的な対象ではなかったので、議員たちが戸惑って揺れているのが現状なのかなと。

【ひろゆき】接点の少なかった人ほど先に言ってますよね。国民民主党の玉木(雄一郎)代表が計3万円もらいました、とか。さっさと経緯を説明したから、それで終わりなんだろうなと。

【エイト】きっぱり言える人は、もうそれで終わりなんですよね。でも、本当の疑惑の中枢の人はそれでいいのか? 疑惑の中枢はごく数人なんです。安倍元首相は亡くなっていますが、他に何人かいるので、そこだけを追及すればいい。

岸田首相が旧統一教会問題を引っ張るメリット

【ひろゆき】問題は、そこを追及する気が自民党内にないことですよね。追及したらどんな球が出てくるか。

安倍元首相が中枢だったとか清和会が困ったとか、萩生田さんが批判されるぐらいなら、自民党は乗り越えるだろうから、もっと大きな球を持っている気もしています。

【エイト】宏池会が清和会を外すためにやっている、といったストーリーだったら話は単純なんですけどね。

【ひろゆき】それぐらいのダメージなら自民党崩壊まではいかないので。数十人ぐらいの議員がダメージを負っても与党は揺るがないだろうから、それができないほどのカードがあるのかなと勘繰ってしまう。

【エイト】そこまでのカードはない気がするんですけどね。

【ひろゆき】僕もないとは思うんですが、合理的に考えたら、このままいっても傷はどんどん広がるだけじゃないですか。支持率はどんどん下がるし、景気も悪くなる。内閣支持率が上がる可能性がほぼない状態で、この問題を引っ張り続けるメリットが何かあると岸田首相が判断しているとしたら、ものすごいデメリットがどこかにあるという話になりますよね。

【エイト】次の国政選挙まで3年。岸田首相が政権を引っ張っているから自民党を浄化できるのかなと期待はしているのですが、もう少し動いてほしいですね。