旧統一教会と自民党との関係が次々と明るみに出る中、この問題を追及し続けているジャーナリストの鈴木エイト氏は、疑惑の本筋は「誰がやらせていたか」だと指摘する。エイト氏が「もっと追及されるべき」と名指しした首相経験者とは? ひろゆき氏との特別対談をお届けする。(第2回)

※本記事の情報は対談を収録した2022年9月9日時点のものです。

疑惑の本筋は「誰がやらせていたか」

【ひろゆき】今回、各メディアが旧統一教会と政治家の関係を追及していますけど、過去の調査をそこまで頑張ることが、はたして本当に意味があるのかとは思っていて。それよりも、重要なのは、未来をどうするかですよね。

まず文部科学大臣の権限で調査して報告させて。それで、教団がもう二度とこういうことをやりませんと言うのなら、そのまま残り続けるでもいいし、宗教法人格を失って任意団体になるパターンもあるかもしれないですし。

いずれにせよ、政府の権限で調査をすべきですよね。

【エイト】そうですね。実際、そんなに大規模なことしなくても、疑惑の本筋はそんなに多くないので、そこさえ調べてしまえば、もうそれでいいと思うんですよ。祝電を打ったとか、教団系メディアに出たとかはどうでもいいので。

個々の接点がどうかは重要ではなくて、本筋は「誰がやらせていたか」ですよね。

自民党が生き残るために安倍元首相に汚名をかぶってもらう

【エイト】山本(ともひろ)議員にしても、いろいろな教団イベントに出席しているんですが、2016年にネパールに行く時に、羽田空港から「はてさて、今回はどこに行かされることやら。。。」 とSNSに書いているんです。

自分の意思ではなく、誰かの指示で行っている。

その指示を出していた人物は誰なのかを突き詰めていくと、数人に絞られます。だから、そこと教団の関係さえ押さえて明らかにすれば、もうそれでいい話なんです。

自民党と統一教会の問題に関しては、その人物にペナルティーを与えた上で、次のステップに移行すべきだと思います。

【ひろゆき】死んだ人を悪く言うのはよくないという論理もあるんですが、前参議院議長の伊達(忠一)さんが、過去の参院選で安倍元首相に旧統一教会の票を依頼したという報道がありましたよね。

申し訳ないんですけど、安倍元首相に汚名をかぶっていただいて、自民党は生き残るというほうが、日本社会のためにいいんじゃないかな、という考え方もありますよね。

【エイト】実際、死人に口なしで、安倍元首相に全部おっかぶせて逃げる人は当然出てくるでしょう。もちろん、本人は亡くなって弁明できないので、われわれ報道する側も安倍元首相の追及は、ファクトベースで慎重にしなければいけないですが。

その上で、自分の責任を逃れるために安倍元首相に責任をかぶせる人をどこまで許容するか。今後の浄化のためには、その政治家もこのまま生きながらえさせるのか、徹底的に排除するのか。そのあたりは、世論がどうなるかによるでしょう。