「不快」の言葉を繰り返した謝罪
香川は、人たらしたる自らの如才なさにも相当な自負があっただろう。過信していた、と言ってもいいのかもしれない。2011年に市川中車を襲名して46歳で歌舞伎デビューという前代未聞の行動に出、その後のドラマや映画界でのブレイクぶりには、精神と身体の疲労を抱えながら本人なりに必死にバランスを取っていたのだろうと十分に想像できる。
姿を現すだけで空気が変わる。場を牛耳る。誰もが彼の愉快な話に夢中になる。間違いなく、魅力的な人物。もしかしたら、時代の顔。だが週刊新潮で報道された香川の夜の行状は、本人が直接訴えられたものではなかった(元ホステスの女性がママの管理不足を訴えたものだった)にせよ、男女問わず「いくらなんでもそれはあかんやろ」と思うものだったのだから、行ったとされる内容が事実ならば言い訳無用だ。
TBS系列の朝の番組「THE TIME,」金曜司会の降板が発表され、香川はその日に収録されたとされる動画で、「不快」という言葉を繰り返した。
俳優というのは、自分の言葉ではなく与えられたセリフ、人の書いた言葉を言う職業です。自分の言葉ではありません。しかし、情報番組の司会はあくまでも自分の言葉、限りなく生に近い言葉を通して、情報を皆さまに伝えていく仕事であります。今の私の生の声は、その意味では説得性がありません。さまざまな不信感や不快感を視聴者の皆さんに与えてしまうと思います。
したがって、私がこの愛する『THE TIME,』を司会として出演することは相応しくないと判断いたしました。今後、出演をしないという決意をいたしました。
いままで毎週金曜、私も楽しみに朝早起きして番組に臨んでおりました。そしてこの番組を支えてくださって、ご覧になられた視聴者の皆さま、本当に今までありがとうございます。心より感謝申し上げます。
最後になりますが、改めて今回の件で、不快な思い、嫌な思いを皆さまにさせてしまい、騒ぎを起こしてしまっておりますことを心よりお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。