催促だけれど催促ではないていで書く

●催促がましくて申し訳ありません

先ほども説明しましたが、催促のメールはどうしたって結局催促のメールであり、相手も「おっ! これは催促だな」とすぐに分かってしまうものです。

こちらも仕事ですから、もはや「そうだぞ、催促だぞ!」と開き直っても問題はないのですが、「なんだか催促みたいですみません」という姿勢を取って、型通りのことばを使うことで、コミュニケーションが円滑になります。

こんな表現も

●たびたびのお伺いで恐れ入ります
●重ねてのお伺いで失礼いたします

もう少しフォーマルな表現です。「何度も尋ねてすみません」という姿勢です。

●督促申し上げるようで心苦しいのですが

「督促」は「催促」よりもちょっとシビアなことばです。「期限までに行われていないことを履行してくれるよう急がせる」という意味があり、手続きや税金、債務などの場合によく使われることばです。

状況説明を求める

相手の作業はどこまで進んでいるのか。ちゃんと着手してくれているのか。もしかして忘れていやしないか。進捗しんちょくを問う催促メールです。出欠の確認に比べて若干重めで、実際の作業に影響するケースです。

件名:ポスター原案につきまして
いつもお世話になっております。○○です。
ここ2、3日急に暑くなってまいりました。
先日お願いしたポスターの件、月曜日までに原案をメールでお送りいただくお約束になっていたかと存じます。その後進捗はいかがでしょうか。
いつ頃までにまとまりそうか、見通しをお知らせいただければ幸いです。
ご多忙のところまことに申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。
手元に届いていないことをどう書くか

●月曜日までに原案をメールでお送りいただくお約束になっていたかと存じます
●その後進捗はいかがでしょうか

期日に届くべきものが届いていない。相手に過失があるため、婉曲えんきょくに催促しようと気遣うあまり、下手すると嫌味のような書き方になってしまいがちです。

△まだ届いていないようです
△確認ができておりません

このようにしらじらしく書くより、「約束は月曜だった」という趣旨をさらっと確認します。

こんな表現も

●その後のご状況はいかがでしょうか
●その後、問題はございませんでしょうか

こちらの都合を伝えるよりも相手の状況を聞くほうに重きをおくのは、嫌味になりにくい書き方です。

成果物ではなく連絡の期日を聞く

●いつ頃までにまとまりそうか、見通しをお知らせいただければ幸いです

もしできていなくとも連絡を得て進捗を確認したいところ。とりあえずの見通しを聞くことで、相手が連絡するハードルを下げています。

こんな表現も

●何かお困りのことがありましたらお知らせください

事情があってのことだと分かっていますよ、と理解する気持ちを示す一文です。

写真=iStock.com/in-future
※写真はイメージです