「円安」と「脱コロナ」で「爆買い」が復活する

しかも、今後マンション価格を押し上げる、別の要因も目立ってきています。

それは、「脱コロナ」と「円安」です。

「爆買い」という言葉もあったように、特に2013年ごろから、東京の不動産市場では、外国人の動きが目立っていました。

ただ、2020年に始まったコロナの影響で、そうしたインバウンド需要は冷え込んでしまっているのが現状です。

しかし、世界的に脱コロナの動きが進み、インバウンド需要も徐々に回復していくでしょう。

しかも、足元では歴史的な円安が進んでいます。

数年前に「1ドル=115円」くらいだった円相場が、「1ドル=136円」(2022年6月22日現在)まで下落しているわけです。

そうなると、特にドルを持っている外国人から見れば、東京の不動産は2割ほど安く見えるわけです。

しかも、歴史的に見れば、日本の不動産はまだまだ「安値圏」にあります。

いわば、伸びしろがある状態です。

そのため、特に都心の一等地の物件などは、価値が落ちないどころか、何かのきっかけで、今後、東京の不動産市場に投機マネーが流入するようになれば、都心の不動産価格はさらに暴騰する可能性すら否定できません。

地方の不動産は「持っていることがマイナス」の時代に

ただ、こうした動きは、あくまで「東京23区など一部の地域」に限った話です。

郊外や地方都市の不動産は、今後も値下がりが予想されますし、過疎化した地方においては、不動産がほぼ無価値化することも考えられます。

出所=さくら事務所

かつては「東京一極集中」と「過疎化する地方」という「二極化」が指摘されていましたが、

いま、「三極化」の時代に入っていると思います。

東京都心部のように、価格が上昇するか、高値圏を維持する地域がある一方、大半の地域では、不動産価格はなだらかに下落していくでしょう。

また、「限界集落」化した地方など、一部の地域の不動産は、「限りなく無価値」あるいは持っていることが「負債」に近い「マイナス価値」となっていくのではないでしょうか。

今後、不動産の購入を考えるうえで、損をしないためにも、こうしたマクロの市場環境を頭に入れておくべきでしょう。

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