世間から言行不一致とみられるのではないか

しかし、使い道を好きに選べるわけではないという。

「皇室の経済や会計を統括する皇室経済主管が『内廷会計主管』として管理しており、資産の運用や使い方は『内廷会計審議会』で決められることになります」(同)

さらに、こんな指摘もある。

「皇室経済法では『公共のためになす遺贈又は遺産の賜与に係る場合』もまた、そのつどの国会の議決は不要とされています。金額の上限は設けられておらず、従って多額の譲渡が可能となりますが、かりに実行するとして、民間人となった孫の眞子さんへの賜与が、果たして“公共のため”と位置付けられるかどうか……。そもそも、眞子さんと生計を一にする小室さんが、その恩恵に浴するのは目に見えています』」(同)

そうなれば当然ながら、

「“皇室を出て自由になりたい”と言いながら、皇室によって守られる部分を活用するというのであれば、世間から言行不一致とみられても仕方ありません」(小田部雄次静岡福祉大名誉教授)という声が出てくるのも無理はないかもしれない。

写真=iStock.com/BrianAJackson
※写真はイメージです

私が心配するのは、民間人夫婦の生活が苦しいからといって、皇室が内廷費などの中から援助するのはおかしいという声が、国民の間から澎湃ほうはいとして湧き上がってくるのではないかということである。

これまでも、皇室を離れて結婚した女性たちの生活を心配する声がなかったわけではない。

天皇の娘で皇太子の妹(当時)である清子内親王が結婚した相手は東京都職員・黒田慶樹さんだったため、生活は大丈夫なのだろうかという心配が週刊誌などで報じられたことがあった。

しかし、清子さんは結婚しながら、宮中行事に夫妻で出席することもある。また、2012年には伊勢神宮(三重県伊勢市)の臨時祭主となり、天皇に代わって神事を行っている。

デイリー新潮(2018年3月9日)は、夫の黒田さんが都内の定食屋「大戸屋」で1人で食事する姿を撮って話題になったが、いつになっても飾らない質素な生活ぶりは、好感を持って受け入れられていると思う。

勤務は週3日程度、スタッフの夕食を手配…

翻って、小室圭さんはどうか。女性セブン(5月12・19日号)は彼の地での彼の働き方をこう報じている。

司法試験に不合格になった彼は、毎日出勤しているのではなく、週に3日程度だという。

「早朝からあくせく働くわけではなく、自宅を出るのは午前10時頃。髪形は後ろで束ね、ワイヤレスイヤホンを耳につけている。時折口元を動かしたり、笑みを浮かべているように見えるのは、歌を口ずさんでいるのか、それともイヤホンを通して誰かと通話しているのか。

『司法試験に落ちたため、小室さんは法務助手としての勤務を継続しています。資料まとめといった弁護士の業務の補佐のほか、コピーや郵便物の受け取りなど、雑事をこなしているそうです』(法曹関係者)」