PTAの理不尽は現役役員のせいではない

1点、筆者からのお願いですが、会長・役員さんや管理職の先生とやりとりするときは、どうか、喧嘩腰で挑まないでもらえたらと思います。一般社会の常識からすると「なんじゃこりゃ⁉」と思うようなことでも、PTAや学校では「当たり前」のこととして、何十年も引き継がれてきたことだったりするので、現任の役員さんや先生だけを責めるのは、気の毒なところがあります。それに、改革・改善途上のPTAも意外と多いのです。なるべく淡々と問題を指摘して、あとの判断は相手に委ねる、というくらいがよいのではないかな、と思います。

イラスト=おぐらなおみ  『さよなら、理不尽PTA!』より

PTAの改革・適正化はいつ促してもかまいません。ただし、子どもが入学したばかりで、まだPTAに入っていない(入会届を出していない)ときと、既にPTA会員として会費を納めたり活動したりしてきた場合とで、できることは異なります。

会費の自動引き落としは拒否する

入会届を出していないのに、学校がPTA会費の集金袋(児童生徒の名前入り)を配ったり、会費を勝手に引き落としたりしたときは、「PTAに加入した覚えがない」「引き落としに同意した覚えがない」ということを、校長先生にお手紙などで伝え、入会届を配布することや、引き落としの同意書をとることを求めてもいいでしょう。

この場合はおそらく、学校に伝えた銀行口座や、学校が管理する児童生徒の名前が、PTA会費を徴収するため無断流用されているので、個人情報の取扱いが不適切です。

もしPTAに入らない予定なら、この時点で「入らない」と伝えてもいいですし、あるいは事前に、会費を勝手に引き落とさないよう伝えておいてもいいでしょう。加入を検討中であれば、このときに会費の使途(決算書)などの確認を求めるのもいいと思います。