Q やる気が出ないわが子にハッパをかけたい。どうしたらいい?

A 本番まであと少しなのに、なかなか勉強の手を進めてくれない。そんなわが子に、イライラをぶつけるのは不毛だと富永さんは言う。

「直前期であっても、勉強に対して高いモチベーションで臨む子はごく一部にすぎません。なかなか勉強しない子には、やることを明確に指示して、作業として行わせるしかありません。“ちゃんと勉強をしなさい”ではなく“午前中にこのテキストを○ページから○ページまでやろうね”と言われれば、自発性がない子でも手を動かしてくれます」

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小川さんは直前期に、子供のやる気を無理に引き出そうとすることの危険性について次のように語る。

「子供は2週間以上先のことはイメージできません。そこを大人が無理に引っ張っていこうとするのは逆効果です。無理をさせて直前期に心が折れてしまうと、回復前に本番を迎えてしまいかねない。直前期は毎日の生活リズムをできるだけ崩さないことが大事。塾の自習室で周囲の子の雰囲気に引っ張ってもらうなど、環境面を工夫しながら本番へと導いてやる視点を持ちましょう」

気乗りのしないときにおすすめの勉強法として、後藤さんは「国語の読解問題の素読み」を挙げてくれた。

「問題は解かなくていいので、ただ、素材文を読んでください。いい気分転換にもなりますし、読むスピードを落とさない訓練にもなります。長文読解は2日読まないだけで感覚が鈍り、読解力や読むスピードが落ちてしまいます。使わない過去問の国語の文章を毎日読みましょう」

また、近年は理科と社会で資料を基にした出題が増加傾向にある。

「資料集の表や図版を斜め読みするだけでも力がつきます。気分転換がてら、ざっくり眺めるだけでも効果がありますよ」(後藤さん)

Q 体力やメンタル面で注意すべき点は?

A 直前期は親子ともに心身が不安定になりがちだ。この時期にケンカなどをしてしまうと、本番で致命傷になりかねない。

「この時期に特に暴走しがちなのが、お父さんです。子供がかわいいのはわかりますが、データや数値を基にもっともらしいアドバイスをしていないか振り返りましょう。この時期の“正論”は妻や子供を追い詰めるだけ。受験生の父の役割は、妻を精神的に支えることだと意識しましょう」(小川さん)

何か困りごとがあれば、塾に相談するのが一番だそうだ。

「塾に悩みを相談するうちに、自分は頑張っているなと実感できるはず。不安があっても、正しい努力ができていると自覚できるだけで、精神は安定します。親の不安は子供に伝わりますから、まずは親が心を安定させることが大事です」(小川さん)

もう一つ気になるのが、感染症や風邪などに対する体調管理だ。

「新型コロナ対策もあり、学校側も中学受験生に対して休むことを認めている場合があります。ただ、休めばたくさん勉強ができると考えて安易に学校を休ませるのは、あまりおすすめしません。休ませることで生活リズムが狂ってしまう恐れや、時間を持て余してしまいメリハリがなくなる危険性があります。休むのであれば、一日の過ごし方をどうすべきか、日中子供だけの時間に何をやり、親が帰宅したらどう過ごすかなどを綿密に決めてからにしましょう。塾や家庭教師などにタイムスケジュールを相談するのも手です」(富永さん)

受験本番については、同日に午前・午後入試を行う場合、午後まで気力や体力を温存しておく必要がある。

「午後入試への移動方法や時間配分、食事をとるタイミングなど、親がどれだけ無理なく子供をサポートできるかが大事です」(富永さん)

「体力はもっても、不合格が続くと気力が続かない子が多いです。本当に子供の心が折れそうなときは、試験を1校休ませるぐらいの覚悟をもってサポートしてほしいですね」(小川さん)

(文=相川いずみ)
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