【減点思考】一つ捨てたら自分を褒めよう

断捨離できないとき、断捨離できなかったとき、最もよくないのがネガティブな思考にとらわれて自分を責めることです。

先ほどの完璧思考とも重なりますが、ちゃんとできないのはあたりまえ、という前提に立ちましょう。断捨離はお稽古です。初めて茶道をする人がおいしいお茶を点てられるはずがありません。

ではなぜ、自分を責めてしまうのか。

もしかしたら、断捨離のゴール設定が高すぎるのではないでしょうか。

1日5分なら、「これくらいできれば十分」というごくごく小さなゴール設定が必要です。

私はBS朝日のテレビ番組『ウチ、“断捨離”しました!』でいろいろなお宅にうかがっています。長期にわたってモノが堆積し、ゴミ置き場といっていいほどのお宅も登場します。それでも一進一退しつつも断捨離が進むのは、「撮影の1カ月間ならここまで」という高すぎないゴールをはっきりと提示しているからです。

あるゴール設定をしたとき、そこから引き算していく考え方を減点思考といいます。私たちは学校教育でいつも100点満点を目指してきたように、どうしても100点から減点していく思考になりがち。

減点思考をすると、「ああ自分はダメだ」「なぜできないんだろう」と自分を責めてしまいます。自分を責める思考になると、断捨離しようとする前向きなエネルギーを失ってしまいます。

ゴールは低めに設定。クリアしたら自分をほめましょう。そこで減点思考ではなく、ゼロから足し算していく加点思考に切り替えましょう。

一歩進んだことをほめる。手を動かした自分をほめる。1個モノを捨てたら、1個ぶん空間にスペースが生まれます。スペースが生まれたぶん、新鮮な空気が流れ、「さあもっと断捨離しよう」という好循環を生むのです。

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【あきらめ思考】継続が必要と心得よう

一生懸命に断捨離し、スッキリした空間を手に入れても、何日か経つとまた散らかった状態に戻っていることがありますよね。これ、あたりまえです。私たちは生活しているかぎり、モノは増え、空間は散らかります。

ところが、「どうせリバウンドしてしまうのだから、断捨離してもしかたがない」とあきらめてしまう人がいます。

この考え方は大きくいえば、「どうせ死ぬんだから、生きるのをやめよう」と同じ。小さくいえば、「どうせ汚れるんだから、お風呂に入るのをやめよう」と同じ。

メンテナンスは繰り返しするものです。1回したら終わり、と思っていることがおかしいのです。散らかっては直し、散らかっては直し、をしていくもの。いったんガラスをピカピカに磨いたら、二度とくもらないということはありません。

断捨離することで、「散らからない空間」にすることはできませんが、「散らかしにくく片づけやすく」することはできます。「しまって整えて終わり」ではないのです。

では、リバウンドしてしまったとき、どうするか。

そこでがっくり肩を落とさないことです。そこから行動すればいいだけ。何よりも、行動が先。行動する前に「できない探し」をしないことです。

「ないない思考」は、すべて行動する前の思考です。高いところにゴール設定をして、ああだこうだと段取りをしたあげく、頭の中で「ああ、ちゃんとできないな。ムリだ」と思って行動を起こさない。考えすぎて、動けなくなる。先回りをして、あきらめてしまう。

断捨離はとにかく行動することが肝心です。5分でいいから捨ててみる。まずは5分、手を動かしてみましょう。