メディアを痛烈に批判した「歴史的な会見」になった

元婚約者の一方的ないい分がひとり歩きして、小室圭の母親は稀代の悪女に仕立て上げられ、その息子と結婚するお前も同じ人間だというようなストーリーが出来上がっていくことに、いいようのない深い悲しみと怒りを感じていたのだ。

私も何度かここで、週刊誌を中心とした2人にまつわる報道は目に余ると書いたが、当人たちはペンの暴力以上の恐怖を感じていたのだろう。

それが誹謗中傷という極めて強い表現になったのだと思う。

この問題が一段落したら、雑誌協会は秋篠宮眞子さん報道の異常さを検証するための第三者機関をつくるべきである。

そういう意味では、皇室を昨日の朝離れたとはいえ、皇室の人間が初めて公の場でメディアを痛烈に批判した「歴史的な会見」になった。

だが、先日、医師が眞子さんの「複雑性PTSD」を公表した時もそうだったが、「言論を封殺するのか」と息巻いたり、ネットのコメント欄には誹謗中傷の言辞があふれたりした。

今回も会見のやり方が変更になったという速報が流れると、違反コメント数が基準を超えたことを理由にヤフーニュースのコメント欄が非表示になった。

会見後、そういう誹謗中傷が大好きな連中が自粛するとは到底思えない。SNSはニューヨークにいても追いかけてくるから、2人が安穏な生活を送るにはしばらく時間がかかるかもしれない。

写真=iStock.com/nathaphat
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両親は諸手を挙げて祝福しているとは思えない

両親への感謝の言葉がなかったのはなぜか?

秋篠宮と紀子さんが出した眞子さんの結婚についての「ご感想」も、全面的に2人の結婚を祝福するというものではなかった。

「本日、私たちの長女眞子は結婚いたしました。最初に結婚をすることについて公表して以降、私たちにとって予期していなかった出来事が起こりました。このことについて、私たちの周りからも種々の示唆をいただくとともに、心配する声や反対する声が寄せられました。また、皇室への影響も少なからずありました。ご迷惑をおかけした方々に誠に申し訳ない気持ちでおります」(朝日新聞デジタル10月26日 14時59分

おわびから入っている。