本当に30歳の誕生日を意識しているのか

例えば朝日新聞(9月17日朝刊)はNHKのスクープを追いかけ、小室さん帰国後の眞子さまの日程(10月中に婚姻届提出、皇籍離脱など)を示し、こう書いた。「10月23日の眞子さまの30歳の誕生日や、コロナの状況などをみながら日程を検討していくという」。スポニチアネックス(9月17日配信)は、「眞子さま30歳までの結婚を意識」と見出しではっきり打ち出している。本文には、「『30歳までの結婚』を意識する眞子さまの誕生日前日となる10月22日までに婚姻届を提出し、結婚会見を開くとみられている」とある。

眞子さまは、30歳までに結婚したい――以前から報じられていたことだ。読むたび「そんなものなのかなー」と思ってはいたが、最近のスクープ合戦がまるで眞子さまの必死さの表れのようで、「そこまで切実だったかー」と不思議な気持ちになる。

「女はクリスマスケーキ」などと言われたのは、バブル真っ盛りの頃だったと記憶する。マライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」が主題歌のドラマ「29歳のクリスマス」がヒットしたのは1994年。24歳が限界か、29歳か。いずれにしても20世紀の話で、とっくに21世紀になり、令和になった。なのに眞子さまはなぜ「29歳での結婚」にこだわるのだろう。

1980年代以降は30代で結婚した女性皇族もいる

人口動態統計によれば、2020年の女性の平均初婚年齢は29.4歳。それより遅くなりたくないという心境もあるかもしれないが、都道府県別を見ると東京都の妻の平均初婚年齢は30.4歳。過去の女性皇族の結婚年齢は、宮内庁ホームページ「ご結婚により,皇族の身分を離れられた内親王及び女王」という一覧表でチェックした。

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7人のお名前がある。うち4人は昭和に結婚している。3人(1952年と1960年と1966年)は21歳または22歳での結婚だが、1983年の結婚は31歳。平成最初は2005年、秋篠宮さまの妹の清子さまの結婚で、36歳。次が高円宮家の次女典子さま(2014年)で26歳、続いてが三女絢子さま(2018年)で28歳。1980年代以降は20代での結婚と30代での結婚が同数だ。