「なぜやっていないのか」と問い詰めても意味がない
「やります」「わかりました」と言ったのに動いていない人に、「どうしてできないのか」と問い詰めると思考停止となって逆効果です。多くの場合、イメージを持たないまま空返事をしてしまい、後になって一人で悩むパターンです。
イメージがないため、「どうしよう」と悩みながら他の仕事に追われてしまいタイムアップになります。このような人には、指示待ちの人同様、一緒にイメージを作ることが効果的です。「やります」と返事をしたら、「どのように動くイメージを持っていますか」と質問し、相手のイメージを引き出します。たいてい、「どう動いていいかよくわかりません」と答えるので、「例えば、こういう感じで動くのはどうでしょう」とヒントを出しながら相手にイメージさせます。
相手が考えこんでしまうようなら、「実際に動くとするなら、具体的には何と何をどのように行うイメージですか」と細かく分解してイメージさせていくのも一手です。
イメージを引き出すこちらが、「代わりに自分が引き受けることになれば、これなら動けそう」というところまでイメージを具体化することがポイントです。相手に「考えておいてください」と思考を投げてしまうとまた「やります」「わかりました」と言って、同じことが起こり、相手は動いてくれません。