批判的な人は「発言の真意」を探って巻き込む

こちらが何か言うと「それは実現が難しいんじゃないか」や「それを社内の人間でできるのだろうか」と言う批判的な人に対して、「実現できるかやってみなければわかりません」や「そんなことを言っても始まらない」と反論しても意味はありません。批判的な表現にいちいち反応するのではなく、そのような発言に隠された真意を確かめましょう。「難しい」や「できない」と発言する裏には必ず何か理由があります。

例えば、「難しいとおっしゃる理由は何でしょうか」と質問し、「この課題をクリアしないとダメだと思っています」と言われたら、「その課題をクリアするイメージを一緒に考えたいのですがいかがでしょう」と相手をディスカッションに巻き込んでいきます。

批判的な人から頭脳を借りることができるようになると、イメージの解像度を飛躍的に上げられるようになります。理由は、批判的に物事を見ることのできる人は思慮深い人が多いからです。

指示待ちから人を脱却させる方法

話をしていると「では、具体的に何をすればいいのでしょう」や「具体的に言ってもらわないと動けない」という指示待ちの人がいます。

このような人を一括りに「受け身な人だ」「使えない人だ」とレッテルを貼ってしまわず、相手と一緒にイメージを作るようにしましょう。指示待ちに見えるのは、実は頭の中にイメージが湧いていないことが大半だからです。

例えば、「具体的にどうすれば」と聞かれたら、「こんなイメージを持っているけれどどうでしょう」とヒントを与えながら思考を促すようにします。

相手が「こういうことでしょうか」と答えを探るような質問をしたら、「たとえ話をしただけで、あなたならどう考えますか?」と相手の思考を引き出すようにして、相手の頭の中にイメージさせるようにします。

くれぐれも「こうして」と答えを言ってしまわないように注意してください。そうすると、いつまでも指示待ち状態から抜けられません。