ギブの五乗で運気を上げる

いろいろな人を観察してみて、本当に面白いと思うのは、運の良さというのは、短期的にはばらつきがあったとしても、中長期的にはその人が運が良くなる行動をしていると、やはりだんだんと良くなるものですし、運が悪くなる行動をしていると、やはりだんだんと運気が下がってくるのです。

運が良くなるにはどうしたらよいかというと、私は「ギブの五乗」と呼んでいます。

世のなかには、「ギブ・アンド・テイク」という言葉があります。他人に対していいことをすると、自分に返ってくるということですが、これをもっと突き詰めて、自分の得意技を見返りを求めずに、「ギブ」しまくるのです。すなわち、「ギブ・ギブ・ギブ・ギブ・ギブ」です。

それくらいの気持ちで、徹底的に利他を追求したほうがもっとうまくいくというのが、「ギブの五乗」なのです。

ですから、自分のことばかりでなく、いろいろな人に対していろいろな場面で、貢献をし続けるのがいちばんよいのです。それは、仕事での貢献でもよいですし、私生活における友人関係などの貢献でもよいのです。

フェイスブックやインスタグラムなどのSNSに顕著なのですが、とにかく自分語りが多くて自慢話が多いタイプと、自分の体験した情報のなかで面白いものを他者と共有してくれるタイプでは、後者のほうが中長期的には明らかに運気がよくなるのです。

自分が構築した社会的つながりを自分のためだけに使うか、自分のネットワークのなかでつながれる多くの人が得をするために使うのか。どちらの視点に立つかで、運気の上がり下がりが左右されるのだと、私は考えています。

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一緒に暮らしても生き方を押し付けない

また、歳を取ったときの家族やパートナーとの関係や役割がどうなるかについても、考えてみたいと思います。

仲のよい家族や気の合うパートナーがいることは、それに越したことはないと思います。しかし、実際の生活のなかでは、家族やパートナーだけではなく、友人の存在が非常に大きな役割を果たしているのではないでしょうか。会話をするのも、一緒に暮らしている家族よりも、実はたまに会う友人のほうが、はるかに時間が長かったりするのではないでしょうか。

人によって性格の違いもあると思いますが、どちらかというと私は自由への欲求が強いほうなのです。

どうも人とペースを合わせて暮らすというのが苦手です。1人でふらふらと出かけたり、車でどこかに行ったり、カフェで仕事をしたりと、気の向くままにふらふらするのが大好きなのです。

誰かと一緒に暮らす際のポイントは、自分の生き方を押し付けないことでしょう。他人に自分の生き方を合わせるように強要するのは、わがままです。しかし、1人で周りに迷惑をかけない範囲で、どこかふらふらと出かけたいときは、行き先や連絡先をちゃんと告げてから、自由に過ごすのです。