みそ汁の乳酸菌は熱に弱いが、死んでも腸内で大活躍できるワケ

実は乳酸菌は熱に弱く、調理で炒めたり煮たりすると死んでしまいます。たとえばみそ汁の場合、加熱により、みそに含まれる乳酸菌は死んでしまうのです。これは死菌と呼ばれ、善玉菌にはなれません。しかし、死菌は腸内で善玉菌のエサになり、善玉菌が増えるのを助けます。死んでしまっても活躍するんですね。

『プレジデントFamily2021年夏号』(プレジデント社)

死菌以外のエサとしては水溶性の食物繊維もあります。ゴボウなどの根菜やキノコ類などに含まれているので、発酵食品と一緒に食べると、より効果的といえるでしょう。

善玉菌を増やして腸内環境を整えればいいことずくめです。まず期待できるのは免疫力の向上。免疫細胞の7割が腸にあるといわれ、腸が元気なら免疫力がUPし風邪などの感染症予防になり、体調もよくなります。対新型コロナという点でも免疫力を高めておくのは有効でしょう。

もちろん、便通もよくなります。子供の場合、学校のトイレではうんちをしにくいなどとは言わずに、理想的には毎日、せめて2日に1回は排便してほしいと思います。

ほかにも腸が元気だとニキビや吹き出物を防げますし、代謝が上がるので太りにくくなります。

もっとも、悩むのは子供にどうやって発酵食品を食べさせるかですよね。簡単おすすめレシピをご紹介します。

みそは発酵食品なので食事に必ずみそ汁を添えるのも有効です。暑さでどうしても食欲がわかないときには乳酸菌飲料で補っても構いません。

ただ、発酵食品は薬ではないので、即効性はありません。腸内環境が入れ替わるには2~3週間かかるといわれていますから、本格的な夏が始まる前から取り始めて、地道に続けるといいですよ。