「政府の迷走のあおりを食うのは国民だ」と朝日社説

7月7日付の朝日新聞の社説も「ワクチン供給 在庫精査し混乱解消を」との見出しを立て、冒頭部分から「首長らが憤り、政府の不手際を批判するのは当然だ。ワクチンの全国の在庫状況や今後の調達具合を精査し、偏りがあれば調整するなどして、混乱を最小限にとどめる必要がある」と厳しく批判する。

そのうえで朝日社説はこう書く。

「全国の自治体は、『7月末までに高齢者接種を終える』『1日100万回接種』という菅首相の発言で計画の修正を迫られ、そのための体制づくりに奔走してきた。それが今になって『供給量に合わせた接種スピードの最適化を』(河野太郎行政改革相)と言われて、納得できるはずがない」

「納得できない」。その通りである。菅政権には分かりやすく説明する責任と、接種をスムーズに進める義務がある。

朝日社説は批判を続ける。

「せっついた揚げ句にハシゴを外す。政府の迷走のあおりを食うのは国民だ」
「いずれのケースも、供給できる量や在庫状況を見極めぬままアクセルを踏み込み、うまくいかないと見るや慌ててブレーキをかけたという話ではないか。現場に無用の負担を強いて疲弊させ、意欲をそぎ、結果としてワクチンの普及が遅れてしまっては元も子もない」

最終的に犠牲を被るのは私たちである。菅首相には自らの打算を捨て去り、ワクチン接種など感染拡大の防止に努めるべきである。

「『安心安全』の底の浅さを見せつけられたよう」

最後に朝日社説は「公平性や優先順位が改めて問われるなか、五輪のボランティアへの接種が進むことに釈然としない人もいるだろう。ファイザーが五輪用に提供した枠に加え、もとは政府が確保していたモデルナ製も充てられる」と指摘し、最後にこう訴える。

「大会に協力する人たちの健康を考えれば、もちろん接種した方がいい。しかし2回目の注射は7月下旬以降で、皆が免疫を獲得できるころには閉幕している。『安心安全』の底の浅さを見せつけられたようで、不信の種がまたひとつ増えた」

朝日社説らしい皮肉が鼻に付くが、指摘はその通りだろう。菅政権の新型コロナの防疫に対する意識は低い、と沙鴎一歩も感じる。国民の命を守ることよりも、政権を続けることが目的になっているのではないか。そんな底の浅さは、大きなしっぺ返しを生むだろう。

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