生理の不調が少ない人の食事とは?

私たちは、全国で開催している保健室の参加者データをもとに、生理の悩みがある人とない人で分け、食事の状況を調べました。

生理の悩みがない人とは、「生理が正常に来ている&生理痛が軽い&PMSがない人」です。すると、生理の悩みがある人とない人の食事の違いが、はっきりと結果に表れたのです。

出所=『生理で知っておくべきこと』143ページより抜粋

このグラフから見てとれる、生理の悩みがない人の特徴は次の通りです。

・オメガ6系の油を含む揚げ物を食べている人が少ない
・オメガ3系の油を含む魚を食べている人が多い
・たんぱく質を含む豆腐や油揚げなどの大豆製品を食べている人が多い
・大根・かぶなど、根菜から食物繊維、きのこからビタミンD、季節の果物からビタミンCをとっていて、栄養バランスがとれている
・カフェインを含む緑茶、紅茶、ウーロン茶をあまり飲んでいない

先述したビタミンDやDHAなどの栄養が、生理の悩みに効果があるとわかってもらえたと思います。そして、この傾向から、生理の悩みがない人たちの食事の特徴は、和食であるといえるでしょう。

生理痛の人は「痛み物質」を摂取している

生理の悩みのない人ほど、体内で炎症をあおるオメガ6系の油の量(揚げ物)が少なく、炎症を火消しするオメガ3系が多いです。この結果からも、食事は明らかに生理痛やPMSに影響しています。

ちなみに、アルコールも痛み物質をつくる原因になります。

アルコールを処理する力(お酒が強いかどうか)は人によって違いますが、アルコールを処理しきれないと、「アセトアルデヒド」がたくさんつくられます。

これは、神経を刺激して痛みを誘発する物質です。それが二日酔いなどの「アルコール頭痛」の原因ですが、生理痛がひどくなることもあります。

痛みの原因の「プロスタグランジン」のほかにもうひとつ、お酒でも痛み物質ができます。