「アウトプット」と「受け取る人」を意識する

私の場合は「仕事の最終的なアウトプット=動画」で、「それを受け取る人=視聴者」のことが多いので、その例を挙げていきましたが、これはどんな仕事でも使える考え方だと思います。

寺田有希『対峙力 誰にでも堂々と振る舞えるコミュニケーション術』(クロスメディアパブリッシング)

たとえば、メーカーの営業さんが、自社の新製品を小売店に営業しに行くとします。すると、「仕事の最終的なアウトプット=新製品」だと思います。だから、「この新製品はここを工夫して開発しました!」といったように、製品自体をアピールしたくなるのではないでしょうか。

けれどこの場合、「受け取る人=そのお店で新製品を買う人」だと思います。だから、そのお店にどんな層が来るのか調べた上で、中でもその製品を買ってくれそうなのはどんな人か考えてアピールする。さらに、このとき「目の前にいるメインの話し相手=小売店の仕入れ担当者」ですから、どんな人なのか、どんな話し方をすれば打ち解けることができるのか、できるかぎり調べる。こんなイメージです。

SNSは情報の宝庫

SNSもいまやほとんどの人がやっていて、お店の公式アカウントなんかも多いですよね。それを事前にチェックしておくのもいいかもしれません。フォロワーや「いいね」をしているのはどんな人で、どんなお客様が多そうなのか。どんな商品をプッシュしているのか。

SNS担当者は男性なのか女性なのか。フレンドリーな雰囲気の投稿が多いのか、告知だけを淡々と投稿しているのか……得られる情報は意外に多いと思うんです。特にFacebookなんかは記事を公開にしている人も多いので、情報収集の方法として、真似してもらえるんじゃないかなと思います。

「アウトプット」と「受け取る人」を意識すれば、おのずと何をどのくらい準備していくべきかが見えてきます。これがそのまま、チェックリストの項目になるんです。

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