米中から必要とされるポジションを

それと対照的なのが台湾の半導体産業だ。コロナショックの発生後、世界的に半導体の需給が逼迫ひっぱくし、日米欧政府は台湾当局に車載半導体の増産を要請した。それは、半導体の受託製造企業である台湾積体電路製造(TSMC)や聯華電子(UMC)が独自の技術に磨きをかけ、世界から必要とされる製造技術(生産ライン)を確立したからだ。TSMCなどはわが国企業が生産する部材や製造装置などを必要としている。

新型コロナウイルスの感染再拡大によって世界経済は厳しい状況にある。口で言うほど容易なことではないが、わが国企業が素材や機械関連の技術に磨きをかけ、米中から必要とされるポジションを確立することはわが国の経済にとって最も重要であることは言をまたない。そうした取り組みがいかに進むか、中・長期的なわが国経済の展開の死命を制するほど重要になるはずだ。

関連記事
あのインテルも苦境…半導体業界の激変が日本にとってチャンスである理由
"仕事も家もない"若者に絶望された文在寅大統領を待ち受ける韓国の危機
「司令官爆殺でイラン国民は米国に激怒した」そんなニュースはウソだった
バイデン、中国も青ざめる…絶対に敗北を認めない「トランプ復讐劇場」が始まる
日本にとって「韓国の異常な反日」が大チャンスである理由