「おかしいよね」を指摘し実際に正すのが改革だ
僕は成長を目指す派だし、自助が基本。菅さんもそのために徹底して改革をやるのだと思う。
新規参入を阻んでいる規制が強すぎると、切磋琢磨が生じず成長しない。
この点、菅さんには国家観がなく、思い付きだけの脈絡のない改革屋だという批判がある。
アホか!!
こういう批判をする輩は、改革の「か」の字もやったことのない連中だろう。
そもそも規制改革とは脈絡のないもの。世の中にごまんとある既得権益を守る壁を、一つずつ見つけては打ち壊していく作業。一つ見つけては一つ正す。ほんと途方もない地道な作業の連続なんだ。
改革をするのに必要なのは、本で得た知識ではない。「これおかしいよね」と感じる感性と、それを口に出せる勇気。おかしいことを口に出せたら、あとはそれを変えるのみ。
しかしほとんどの政治家は、そのおかしいことを口に出せない。これまでのやり方をよしとしている人たちから批判を受けるのが嫌だからね。
悪しき前例主義を改める!! おかしいことは変えなきゃならない!! までは誰でも言えること。
じゃあ、どこがおかしいのか。どこを変えなければならないのか。ここを具体的に指摘できる政治家はほとんどいない。
ここで新大臣に就任した河野太郎行革担当大臣が、深夜に及ぶ新閣僚の就任記者会見について「さっさとやめたらいい」と言い出した。
素晴らしい!!
これまでの多くの政治家たち、記者たち、官僚たちは、この深夜の記者会見を改めることがなかった。こんな深夜の記者会見くらいのことでも、おかしいとは誰も言い出さない。これが改革の難しさの象徴だね。
人は皆、これまでやってきたことをそのまま続けてしまうのが普通だろう。これはおかしい! とは、なかなか指摘できない。
そこを「これはおかしいよね」ということを口に出して、実際それを正そうと挑戦し続けてきたのが菅さんだ。
(略)
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※本稿は、公式メールマガジン《橋下徹の「問題解決の授業」》vol.217(9月22日配信)の本論を一部抜粋し、加筆修正したものです。もっと読みたい方はメールマガジンで! 今号は《【いよいよ発進!菅義偉政権(1)】早くも改革エンジン・フル稼働!僕が新内閣に期待すること》特集です。