18時30分に就寝し、早朝2、3時に起床して勉強する

私立中高一貫校に通っていた佳奈子さんが医学部受験に向けて勉強を始めたのは高2の秋ごろ。高校在学中の平日のスケジュールが冒頭の円グラフだ。

学校から帰宅後、入浴と軽い食事を済ませ、なんと18時30分〜19時に就寝。約7時間睡眠をとり、早朝2、3時に起床し、朝ごはんの準備を始める6時まで約3時間勉強をしていたという。6時からは朝食を作り、ボリューム感たっぷりの食事を家族でとるのが日課であり楽しみだったそうだ。浪人時代は多少の変更はあったものの、高校時代同様「7時間の睡眠を死守」した。

佳奈子さんが「たっぷり睡眠受験」を貫いたのは睡眠時間を削ってはならないことを、身をもって学んだからでもある。

「高校2年生の定期試験の前に、睡眠時間を1時間減らして勉強の時間にあててみたんです。ところが3日ほどで体調が悪くなりました。顕著だったのは朝食のとき。食欲もわかないし、家族との会話も弾みませんでした。これは睡眠を削ったせいだと思い、睡眠不足は私には合わないんだなと実感したんです」

睡眠時間を確保するため「少ない勉強時間で、人の2倍集中する!」

睡眠をたっぷりとると学習時間は限られる。そのため佳奈子さんは「勉強の質」を上げることを目指した。

「『受験生は夏休みに400時間勉強をしよう』という言葉が耳に入りましたが、『少ない勉強時間で、人の2倍集中する!』と決めて、総時間数は気にしないようにしていました」

他の受験生は夜遅くまで勉強に励んでいることが頭をよぎり、焦ることはなかったのだろうか?

「一切ありませんでした。自分の生活スタイルを崩さずに勉強をしていたら、絶対に受かると思っていた」と佳奈子さんは力強く答えた。