たとえば、優秀な若手社員のあなたが部長から目をかけられ、課長をスルーして直接、部長と得意先を訪問したり、一緒に飲みに出かけたりしているとします。当然、カヤの外に置かれた課長は、面白くないでしょう。「手塩にかけて育てたのは誰だと思っているんだ」と反感を覚え、仕事のノルマなどで厳しい要求をしてくることもあるでしょう。それもこれも疎外感からくる嫉妬や反発なんですね。

するほど効くごますり

そんなときにお勧めなのが、積極的な「ごますり」です。「明日の晩、部長に飲みに誘われているんですが、課長も一緒にいかがですか」といったら、「えっ、俺もいいの」といいつつ課長は嫌な気はしませんよ。そうやって課長を自分たちのサークルに取り込んじゃうんです。幸せは独り占めしたらいけません。幸せを“シェア”して、みんなでハッピーになることを心がければ、嫉妬されることもなくなるわけです。

せっかくですから、もう一押し「ごますり」をしておきましょうね。「僕の仕事がうまくいっているのは、課長の適切な指導やフォローのおかげなんです」と部長にさりげなくいって、課長のことをPRするんです。課長がいる前で部長にいってもいいんですが、いかにも「ヨイショ」しているみたいなので、できれば課長のいないところで、部長にそっと耳打ちすると効果的だと思いますよ。

部長は「そうか、課長に心から感謝しているんだな」と頭の片隅にインプットしておくでしょう。そのことを会議の場などでふいに思い出した部長が、「彼のような優秀な部下が育ってきているじゃないか。それも日ごろからの君の指導力の賜物なんだな」と褒められでもしたら、課長は嫉妬する気なんか完全に失せてしまうでしょうね。

【対策】幸せの輪に直属の上司も巻き込む

(構成=野澤正毅)
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