ダメなマネジャーの「取扱説明書」

これを診断する1つの方法は、そのマネジャーに「マネジャーとしての自分に求められている最も重要なことを3つ」書き出すよう求め、「それからそのマネジャーの上司が別個に、そのマネジャーに期待していることを3つ書き出してみる」ことだと、彼は言う。

その作業を終えたら、2人で結果を突き合わせてみる。

「大多数のケースで、2つのリストの内容はかなり違っている。期待が一致している率は約3分の1にすぎない」と、ワイントローブは言う。「このデータを基に、上司はマネジャーと期待をより明確に一致させて、マネジャーが『なすべきこと』を遂行することに集中するのを手助けすることができる」。

解決のために妥当な時間を与えよう

パフォーマンスの好転については現実的な期待を持つべきだと、ボルトンは企業幹部を戒める。「人間が行動パターンを変えるには最低でも6週間かかる」と彼は言う。マネジャーに妥当な時間を与え、それでも彼が上司から明確に示された期待を満たさない場合には、「上司は、そのマネジャーの相変わらずのパフォーマンスが、会社が支払っている代価に見合う価値があるか否か結論を出さなければならない」と、ボルトンは語っている。