視力の矯正といえば、一時期ブームとなったのが「レーシック手術」だろう。今も毎年数万人が手術を受けているとされる。調査でも、4.0%の人が過去にレーシック手術を受けている(図13)。そのうち3.2%は「受けてよかった」と答えているが、0.8%は「受けなければよかった」と回答している。

詳しくみると、20~30代は「見えるようになった」などと肯定的だが、40代以上は「目が悪くなってきている」「ドライアイが治らない」などと答える人が散見された。手術の影響かどうかは不明だが、いずれにせよ加齢による見えづらさはあるようだ。

意識が高い人は、生活習慣にも配慮

「目にいい物を食べているか」という設問には、34.0%が「摂取している」と回答(図14)。多いのは「目にいい」といわれる食品の代表格である「ブルーベリー」で、2割以上の人が食べていた。また、うなぎやレバー、ニンジン、ほうれん草なども挙がった。

ブルーベリーにはポリフェノールの一種である「アントシアニン」が含まれており、その強い抗酸化作用が、眼精疲労の予防・改善に役立つとされている。うなぎにはビタミンEが多く含まれており、こちらも抗酸化作用があり、目の毛細血管の血流を促す。レバーや豚肉、大豆などに含まれるビタミンB群も目の機能を保つために欠かせない栄養成分だ。その他、緑黄色野菜に多く含まれるカロテノイドの一種であり、強い抗酸化作用を持つ「ルテイン」を挙げる人もいた。

「目の健康にあたってやってよかったこと」という設問では、「ブルーライトカットメガネを着用」「ホットアイマスクをつけて休息」「遠くを見る」などが挙げられた。

逆に「目の健康に対して、やらなければよかったこと」では、「ゲームのしすぎ」「コンタクトを着用したまま睡眠」などが挙がった。また、「サングラスをすればよかった」という回答も少なくなかった。紫外線は目の健康の大敵だ。大量に、長期間にわたり浴びることで、加齢黄斑変性や白内障の原因になることがわかっている。UVカットサングラスやコンタクトの着用が望ましい。

「一般的に、目の健康に悪影響を与えると言われている行為・状態」で、日頃行っているものについては、「ブルーライトカットのメガネやコンタクトを使用していない」(44.7%)、「運動不足」(43.4%)、「机に向かうときの姿勢が悪い」(41.2%)が上位に挙がった。

目は、老化とともに衰える傾向が強い。若いころは実感しなくとも、不摂生を続けると中年以降に痛いしっぺ返しを食らうことになる。何よりも大事な目のために、信用できるかかりつけ眼科医を見つけ、早めにケアを始めておいたほうがよさそうだ。

調査方法:編集部とパイルアップで実施。20歳以上の男女各500人から回答を得た。調査日は2019年5月22~26日。