金利が2~3%になると追加の負担額は約1095万~約2715万円

ただ、恐ろしいことに、これらの計算は現在の超低水準の金利を前提にしている。ここから金利上昇を加味するとどうなるか。以下、金利上昇時のシミュレーションだ。1.27%を基準に、金利が上昇した場合に月額・年間の返済額がどれくらい増えるかを計算した(単位・円)。

金利1.5%程度ならば、総額にして35年間で約336万円増加となる。月額に直せば8022円の負担増だ。しかし金利が2%、3%まで上がっていくと追加の負担額はそれぞれ総額で約1095万円、約2715万円と、人生設計が大きくほど大きな額になる。

では、今後、金利は上がるのか、下がるのか。

固定金利の場合は、長期金利と連動し、長期金利は国債の売買で決まる。4年後の金利を予想することは4年後の日経平均を予想することと同じだ。シンプルに金利上昇リスクがあることを認識して、「絶対に金利は上がらない」などと考えず、慎重に判断するべきだろう。

「今の金利ならギリギリ買える」という人は……

したがって、「今の金利ならギリギリ買える」という人は、ハルミフラッグでワンランク低い価格帯を検討したほうがいいだろう。

現在は金融緩和中のため数カ月で金利が何%も上がることは考えにくいが、4年もあれば何が起こるかわからない。もちろん4年の間に、近隣のマンション相場が急激に上がり、現在の価格で契約したハルミフラッグが結果的に割安になることも考えられる(当然その逆も)。このあたりはリスクとしか言いようがないが、筆者はハルミフラッグについて、経済環境や家計の変化を理由に相当数のキャンセルがあると推測している。

すでに開発されつくしたといっても過言ではない東京で、これだけ広大な土地に、そして五輪後の選手村跡地に新しい町が一気に構築されることは恐らく今後100年以上はあり得ないのではないか。

東京五輪と、そして東京五輪後に生まれる新しい街に注目しておきたい。

(写真=iStock.com)
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