国の借金を増やしている

人口減社会に突入して勤労人口が減っているにもかかわらず、政治家は節操もなく100兆円予算を組み続けて、国の借金を増やしている。日本はGDP比の公的債務が230%超でOECD加盟国で断トツ。2位のギリシャが180%超だからぶっちぎりだ。それでもなお選挙対策優先で赤字予算を組み続けることに、財務省は警告を発し続けてきた。しかし、たるんだ政治家は規律を持たず、消費増税も引き延ばしてきた。それどころか、安倍政権は官邸に人事権を移して、官僚を思い通りに動かそうとする始末。

財務省としては忸怩たる思いがあるが、それでも国家の財政破綻だけはなんとしても避けなければならない。しかし何を言っても政治家はまともに取り合ってくれない。だから、「(財政破綻という)有事に備えておきます」というのが、今回の新紙幣発行なのではないか、というのが私の解釈だ。

(構成=小川 剛)
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