私は同じ失敗を2回続けたら引退すると公言しています。しかし、それはまだ先のことでしょう。現在63歳で今春には院長も退任予定ですが、その先を見据えて、いまも切開を小さくする技術に取り組んでいますし、ロボット手術にも興味があります。気持ちが前を向いている限り、外科医として急速に衰えることはないと信じています。
5:30 起床
【プライベートなことは朝にする】
ラジオで時事ネタを情報収集したら、新聞2紙やインターネットニュースを読み、自分なりの視点を整理する。ほかに、プライベートのメールを打ったり、インターネットで買い物をしたりすることも。
7:00 出勤
7:30 最初の会議
9:00 手術1例目
12:00 手術2例目
【人に任せられるところは任せる】
手術はチームプレー。難しい手術でなければ、最初は他の医師に任せて途中から執刀する。空いた時間に会議など院長としての仕事を片づける。
15:00 手術3例目
18:00 気分転換にゴルフ練習
【集中できないときには10分ほど別のことをする】
気分転換に医局でゴルフ練習。YouTubeの番組「右手のゴルフチャンネル」「ゴルフTV山本道場」を見ながら体を動かす。
18:30 事務作業
【期限を最優先に作業する】
完璧を目指して期限を延ばすと、仕事は増える一方。一定水準を満たしたら、期限を守ることを優先して終わらせる。
25:00 仮眠
【取るべきときにどこでも眠れる】
忙しいときには病院に泊まる。研修医時代は硬いパイプ椅子を並べて寝ていたので、「ソファはふかふか。すぐ眠れる」。コツは足を少し上げること。
心臓血管外科医
1955年、埼玉県生まれ。日本大学医学部卒業後、関東逓信病院(現NTT東日本病院)、亀田総合病院、新東京病院、昭和大学横浜市北部病院循環器センターを経て、順天堂大学医学部心臓血管外科教授。2016年から順天堂大学医学部附属順天堂医院院長に就任。著書に『熱く生きる』『あきらめない心』ほか多数。