ドーミーインの朝食にはご当地メニュー

朝食サービスを利用する割合は、無料で提供する店舗が多いスーパーホテル、ルートイン、コンフォートで、90%以上の高い利用率である。無料とはいえ、スーパーホテルはオーガニック食材、ルートインはパンの種類の多さ、コンフォートはスープのバリエーションの豊富さで特徴を出している。

だが実際に「朝食が良かった・充実していた」という回答割合を見てみると、ドーミーインが際立つ。ドーミーインではご当地メニューを豊富にそろえた朝食ビュッフェが提供されている(図表8)。

【図表8】利用率が高いスーパーホテル、ルートイン、コンフォート(画像=小倉高宏)

朝食だけではない。ドーミーインでは、「夜食」として22時頃に「夜鳴きそば」という醤油ラーメンが無料で提供され、一部の店舗では「夕食」の先着サービスもある。こうした「食」にこだわるドーミーインは「料理・飲み物のおいしさ」や「他のビジネスホテルにない特徴」で高く評価されている(図表9)。

【図表9】ドーミーインはオリジナリティへの評価が高い(画像=小倉高宏)

9割パートのリッチモンドは接客が高評価

従業員の「礼儀正しさ」や「対応の迅速さ」といった接客では、リッチモンドの評価が高い。リッチモンドの「ヒト」の強みはどこから生まれるのであろうか。リッチモンドでは約9割のパートが現場運営を担っている。パートは入社後1カ月間、丁寧に教育が行われ、2カ月目以降も先輩がアテンドし、スキルアップを後押しする。

リッチモンドの特徴は、パートにも多能化がはかられていることだ。部署横断的なスキルアップ項目が設定されており、多能化スキルを習得すると、時間給にも反映される仕組みになっている。また、リッチモンドの支配人にはパートからの登用者が多いため、パート従業員の気持ちを理解できる正社員がホテルマネジメントを担っていることも特徴である。

【図表10】群を抜くリッチモンドの接客評価(画像=小倉高宏)

増加するインバウンド需要への対応、高齢化によるアクティブシニアの旅行需要、働く女性の増加による女性向けサービスの強化、人手不足と耐震補強への対応など、ビジネスホテルを取り巻く環境は大きく変化している。コンパクトさと快適性、実用性とコスパを兼ね備えるビジネスホテルは日本特有ともいわれ、2020年の東京オリンピックではインフラとして重要な役割を担う。今回、紹介した内容で、気になるサービスがあれば、出張目的やプライベートで利用し、進化を続けるビジネスホテルを体感してみてはいかがだろうか。

小倉 高宏(こくら・たかひろ)
日本生産性本部 主任経営コンサルタント
コープこうべに入社1年目で営業所トップ成績、2年目で全営業所およそ1000人中トップ成績を誇ったカリスマ営業マン。2008年から現職。小売・サービス業の現場に明るく、市場分析や経営指導、従業員育成を行っている。関西大学社会学部卒、関西学院大学大学院経営戦略研究科修了(経営管理修士:MBA)。著書に『経営コンサルティング・ノウハウ 5 マーケティング』(中央経済社)。
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