ワケもなく一人になりたい「フラリーマン」の生態

どうしてなのか、訳もなくひとりになりたい気持ちに襲われることが男にはある。久し振りに仕事が定刻に終わって退社できる時に限ってそのまま帰らず、ひとりで好きに時間が過ごせる場所に足が向いてしまう。

少しお金に余裕がある時はカウンターバーに行って席に腰を下ろし、ボーッと無為に時を過ごす。なにをするわけでも、バーテンダーと会話するでもない。ダイヤリーを見て仕事の予定を確認している(フリに過ぎない)様子や、スマートフォンでフェイスブックやブログなどを見たりする。

主人やスタッフが顔を覚えてくれている居酒屋に向かうこともある。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/Pierre Aden)

「いつものでいいですか」と言われると、自分のことを他人がわかってくれていることに、喜ぶ自分がいる。

他にお客さんがいなければ主人が話し相手になってくれるが、多忙な時は独りで過ごす。人生の後半戦に入りリタイアした男だと、ダイヤリーを見ても先の先まで予定は空白で、見ていると余計辛くなるので、ダイヤリーの出番はなくなる。また隣に座った顧客と話をすることになっても、仕事のことを尋ねられるとこれまた辛い。

「定年退職したので……」とつぶやくと、相手も悪いことを尋ねてしまったと気まずくなる。嫌なことを忘れるためにバーで飲むのだが、飲み過ぎると、なにを忘れるためだったのかを忘れてしまうことさえある。

会社のほうが自宅より居心地がいいから休日出勤

仕事にストレスはあるが、会社が男にとって居心地のよい場所だと感じる男はけっこういる。オフィスには自分のデスク(居場所)があり(フリーアドレスになると、自分専用の机はなくなる)、部下がいて、自分に気を使ってくれる。早く帰宅したくない時は部下を食事に誘うこともある(連れて行く店が部下の自腹でもいけるところだと、部下は嫌がるが……)。

休日にひとりになりたい時、急ぐ仕事があるわけではないのに、会社に行くことがある。部下が休日出勤していると、妙に親近感を覚える自分がいる。

「お疲れ。休日に仕事では大変だな」
「課長も仕事ですか。ご家族は大丈夫ですか」
「家にいないのが当たり前になっているから、もう何も言わないさ」

そんなやり取りをして、翌週に使う書類に目を通す。校正するだけなら30分もあれば済んでしまう。部下が仕事をしているのに、自分だけキーボードを使わないでネットを見ているわけにもいかず、仕方なくオフィスを後にすることになる。

帰路の電車の中で、対面に仲むつまじい若いふたりが座っている。昔はウチも何をするにも一緒だったし、一緒にいるだけで楽しかった。今だって別に夫婦の仲が悪いわけではない。にもかかわらず、自分はただひとりになりたくて、休日に用もないのに会社に来てしまう。

大人になると、皆、男はこういう気持ちになるのだろうか……、と自問する。

(写真=iStock.com)
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