低い金利より、割引のほうがお得
では、お金を貯めるコツとは何でしょうか。そこで私が提案したいのが「ひと手間生活」です。例えばSuicaやPASMOといったプリペイドカード。ショッピングにも使えますし、いくらかの割引もあるのでとても便利です。しかし、その割引率は回数券には及びません。
このほかにも、航空会社や旅館・ホテルなどの早割りをはじめ、世間にはちょっと手間をかけるとさまざまなディスカウントが転がっています。こうした「生活の知恵」的コスト削減手段は、積もり積もって大きなリターンになるのです。
例えば、割引で100円得をしたとしましょう。それは100万円の定期預金で1年間に得られる利息と同じ。今ではどれだけ探しても安全・確実で高金利の金融商品は見つからないでしょうし、仮にあるとすれば、それだけリスクが高いということ。ならば、ゲーム感覚で得をする方法を見出していくことも、有効な資産運用といえるでしょう。
今の時代、楽して増やすなど論外です。コツコツ貯めてベースとなる資金を増やすこと。そして知恵を使ってみることが大事だと思います。
「ゲーム感覚で得する方法を考える」
『ユダヤ人大富豪の教え』(だいわ文庫)など著作は700万部を突破。近著に『運命をひらく 生き方上手 松下幸之助の教え』(PHP研究所)。
深野康彦
ファイナンシャルプランナー
1962年生まれ。大学卒業後、クレジット会社を経て独立系FP会社に入社。以後、金融資産運用設計を中心としたFP業務に研鑚。96年に独立。『これから生きていくために必要なお金の話を一緒にしよう!』(ダイヤモンド社)など編著、著書多数。