元気に働き続けるために、身体のケアは必要不可欠。サプリ、鍼灸、リラクゼーション……。健康・美容関連の出費はいくらまで許されるか、伝授しましょう!

年収1170万でも、ほとんど貯蓄なし

家計見直しで削減が難しい費用に、健康・美容関連費がある。適正価格や効果を見極めるのが難しいからだ。高額なサプリであっても健康維持に役立っていると考えれば、ムダとは言い切れない。

トレーニング費は浪費か、投資か。その判断基準は?(Amanaimages=写真)

結婚4年目の田淵家は健康・美容代にお金を惜しみなく使う。夫婦ともにスラリとした体形は、人一倍、健康や美容に気を配ってきた成果と言えそうだが、その出費は相当な額に上る。世帯年収が1170万円あるにもかかわらず、貯蓄は250万円。うち180万円は夫が独身時代に財形貯蓄で貯めたもの。家計再生コンサルタントの横山光昭さんはこう指摘する。

「健康や美容に関する費用の場合、第三者がどこを節約すべきか判断するのは難しい。とはいえ、貯蓄ができていないのであれば、ムダな支出を見極めて一掃し、貯まる家計に改善しなければなりません。貯蓄目標としては手取り月収の1年分が理想ですが、少なくとも半年分は確保したいところです」

田淵家の場合、夫はマラソンや自転車、トライアスロンが趣味。サプリやプロテインなどには出費を惜しまない。妻も月1回の美容院は欠かさず、美容鍼灸にも通う。さらに、夫婦そろって専属トレーナーが付くジムに通う。妻が独身時代に組んだエステローンも含めて健康・美容関連費用を合算すると、夫婦で月26万円以上になる。

「こだわりが強く、食材費や被服費などの出費もかさんでいます。本当に必要なものかどうかを一つひとつ検討することが重要です」

田淵家の場合も夫の栄養ドリンクなどは、単なる習慣として買っていた。デパートの化粧品売り場を巡るのが好きな妻は、パッケージに魅かれて、つい使わないものを衝動買いしていた。

「まずすべきことは支出のルールを決めることです」