2位になった白山神社は七夕に風鈴を飾った祭りを開催しており、インスタグラムには幻想的な写真が多く投稿されていました。3位のぽんしゅ館は新潟の日本酒が飲める施設です。
最近は、「インスタ映えするかどうか」で旅行の行き先を決めるという声も聞きます。その人たちにとっての旅行の楽しみは、「帰ったら終わり」ではなく、「撮りためた写真を後日インスタグラムにアップし、共有する」というところまで続いています。「#新潟マップ」はそんな彼らのニーズにぴったりと当てはまると言えます。
観光スポットにおける新しいインスタ活用
マップや公式ホームページを通じて観光情報を発信しても、若年層へリーチするのが難しいのは自治体の課題です。その課題を克服するPR方法として、インスタグラムの活用は全国的に広がりつつあります。
新潟市ではマップに加えて、キャンペーンサイトを立ち上げて、インスタグラムに投稿された写真を掲載しています。旅行した時にどんな写真が撮れるかのイメージも湧き、旅行のきっかけに繋がると期待しています。マップ公開から3週間たたずして「#新潟グラマー」のハッシュタグ投稿数は約1000件増の1万1400件となりました。
インスタグラムの投稿数が増えることで、新潟市を知る機会が増え、さらには観光に興味を持つ人が増えます。また、実際に訪れた人が写真を投稿すれば、さらに観光客が増加するという好循環が期待できます。インスタグラムを活用した「フォトコンテスト」などは全国各地に広がっていますが、インスタグラムを使ったPR施策は今後より増えていくのではないでしょうか。
パスチャー代表取締役
東南アジア向けアパレルコマース事業を運営するANELAでCEOを務めた後、2016年6月に株式会社パスチャーを創業、代表取締役に就任。インスタグラムを中心としたSNSビッグデータ解析の事業を軸に、コンサルティングから実行まで各種マーケティング支援を行う。インスタグラムアカウント分析ツール「PONY」、インスタグラマー検索ツール「ROOSTER」を運営。企業のマーケター3,800人が参加するFacebookグループ「Instagramマーケティング勉強会」を主宰。テレビ、ラジオ等、出演多数。http://corp.pasture.biz/
山内 智史(やまうち・さとし)
株式会社パスチャー 企画戦略チーム マーケティングディレクター
マーケティングディレクターとして、大手企業から地方行政まで幅広くSNSマーケティングの企画立案~実行を担当。元地方公務員とインスタグラムマーケティングの経験を生かし、地方創生におけるインスタグラムの効果的な活用方法の追求も行う。