日本では、学校の受け入れ以上に希望者が多いので全ての人が希望の学校に入れるわけではありません。シンガポール同様に富裕層の多い香港も学校の受け入れが需要に追いついておらず、希望校に入るのが非常に難しいと聞きます。その点、シンガポールでは学校の数も多いので、希望に近い学校を選ぶことが可能になります。

シンガポールではさまざまな国の駐在員が生活しているため、日本、米国、オーストラリア、カナダ、インドなど、多くの国の学校があります。とはいえ、かつて英国領だったこともあり、シンガポールでは英国系インター校が目立ちます。

国際バカロレアとそれにつながる小・中・高校生の教育プログラムを取り入れたスクールも多く、さまざまな国の大学試験制度に対応も可能です。

多様な発想を生み出す教育

インター校の多くは3歳前後から18歳までの一貫制で、大学入試までは受験の心配もないため、のびのびと好きなスポーツや音楽、アートなどに打ち込むことができます。語学教育は英語に加えて中国語かスペイン語を第二外国語で低年齢から学べる学校が多いです。

また、放課後のアクティビティーも充実しています。多いところでは数百のアクティビティーを用意しており、学校側も家庭もそれを全力でサポートをします。

日本の教育は均質的な人材を育成することに優れていますが、シンガポール、特にインター校の教育は多様な発想が出てくるようなスタイルです。夏休みも2カ月程度と長く、その間にキャンプや自然体験といった体験型の学習を提供する学校もあります。