ただしGAFAでは「法則の逆」が成立する
自分のやろうとしていることがうまくいかないという人は、ぜひ、「アンナ・カレーニナの法則」の視点から、見直し、再点検をしてみてほしい。
少なくとも、失敗する理由はたくさんあり、必要なことのどれか1つが欠けているだけでうまくいかないという認識を持つだけで、原因を発見して修正しようという意識が高くなっていくはずだ。
ところで、インターネットや人工知能などのビジネス環境では、「アンナ・カレーニナの法則」の逆が成立すると主張する人もいる。
電子決済サービスの「ペイパル」の創業者として知られるピーター・ティール氏は、次のような意味のことを著書の中で述べている。
「すべての成功した企業はそれぞれ異なるユニークな問題を解決したことで独占を実現している。一方、すべての失敗した企業は同じ土俵での競争から逃れられなかった点で似ている」
ティール氏の主張は、イノベーションが重視されるビジネス環境においては一定の意義を持つだろう。
確かに、グーグルやアップル、フェイスブック、アマゾンなどの企業は、それぞれ、異なる問題を解決することで独占に近い地位を占め、成功した。
その一方で、このような企業でも、新しい分野で成功するためにはいくつかの条件を満たさなければならなかったことも事実である。
「アンナ・カレーニナの法則」は、その逆説も含めて、ビジネスの進め方を考えるきっかけを与えてくれる。
果たして、あなたは「幸せな家庭」を築けるだろうか。