金持ち県第1位は商才に長ける「福井県」
対して「金持ち県民」トップ3に輝いたのは福井県、静岡県、愛知県。
福井県は、年収ランキングで全国2位。正誤問題正答率で6位と好成績。「金融知識に自信を持っている人の割合」は8位、「お金について長期計画を立てる人の割合」も全国トップである。「越前商人」の伝統があり、みなカネ儲けが大好き。商才に長けるあまり、古くは「越前詐欺」と揶揄されたほどだ。地道に稼ぐよりも効率的に利益を追求するアントレプレナーの気風が根強く残り、帝国データバンクの調べによれば人口10万人あたりの社長輩出数で34年連続全国トップを誇る。参考までに、藤田晋サイバーエージェント社長、元谷芙美子アパホテル社長は福井県出身。
静岡県は正誤問題正答率で8位。もともと伊豆、駿河、遠州の3つの国からなる県である。大江氏も「浜松と静岡では性格が全然違う」と指摘する。
「浜松のやらまいか、静岡のやめまいかという言葉もあるように、浜松は森の石松のように、本当に博打好き。『やってやろうじゃないか』の心意気で、リスクテイカーが多いですね。ベンチャー企業が多いのもそのせいでしょう。対して静岡は『そんなのやめようよ』と消極的です」(大江氏)
愛知県は正誤問題正答率で14位、収入で4位につけた。「都市ブランド・イメージ調査」で「魅力のない街」「行きたくない街」第1位(8都市中)に選ばれてしまった名古屋を擁するが、お金について、矢野氏は「恐ろしいほど執着心がある」と評する。
「名古屋の人は銀行を全然信用してなくて、タンス預金が日本一多いと言われています。かつて伊勢湾台風で床上浸水したときは、そこら中に1万円札がプカプカ浮いたとか」(矢野氏)
尾張藩が勤倹貯蓄を奨励した歴史から堅実で実利性に富むが、言い方を変えればケチがとことん染み付いているということか。