近年は、国をあげて外国人の活躍に期待を寄せているところでもある。政府は国家戦略特別区域(特区)を活用した「家事支援外国人受入事業」を進行中。家事代行に従事する外国人にもビザの発給が認められ、国の定めた基準を満たした企業が雇えるようになった。現在、特区として認定を受けているのは、神奈川県、大阪府、東京都の一部。今後、じわじわとグローバル化が進みそうだ。
それでも、やはり家に他人が入るのは抵抗がある人もいるだろう。そんな人には、家事の一部を家の外で担ってくれるサービスもある。
関東を中心に全国18カ所に店舗を構えるコインランドリー「WASH&FOLD」では、欧米ではすでに広まっている「洗濯代行サービス」を展開。洋服はもちろん、靴下、シーツに至るまで、普段の洗濯を代行してくれる。専用のランドリーバッグに洗濯物を詰めて店舗に持ち込むか、宅配便で発送するだけ。専用の洗濯機できれいに洗ってくれるだけでなく、スタッフが一枚一枚丁寧に畳んで配送してくれる。希望すれば、タンスの大きさに合わせて畳んでくれるというから嬉しい限り。運営会社アピッシュのPR担当・久湊良子さんによると、利用者は「30~50代の共働き夫婦や男性の単身者が中心」だそう。
「洗濯物の山がなくなってスッキリした、何度も洗濯機を回していたストレスから解放された、などの声が寄せられています」
料理の時短に役立つニッチなサービスも。「イエコック」が手がける、カット野菜の宅配通販だ。扱う野菜は9割が国産。契約農家が育てた新鮮な野菜を使いやすい形にカットして、生のまま、あるいはスチームして袋に詰めた商品を宅配。調理でもっとも面倒な素材の下準備を肩代わりしてくれるというわけだ。広報担当の井堀良祐さんいわく、ターゲットは「忙しくても手料理を食べたい人」。袋から取り出したそばから炒めたり煮たりできる手軽感、切りくずが出ない点がウケているそうだ。