複雑なシミュレーション

課長「来期はスタッフを40人に増やして売り上げ10%増を狙ったらどうだ」
 ⇒スタッフを増やしたら、利益はどれだけ増えるんだろう……

【利益のシミュレーション表を作ろう】

今回のケースでは、「従業員数」と「自動車販売の成長率」の2つの数値が変わることで利益も大きく変わる。

収益計画の表(表1)を基に、従業員数を横軸、販売成長率を縦軸に置いた利益シミュレーション表(表2)を同じシート内につくる。想定されるブレ幅に合わせて従業員数は30~50人、成長率は-10~+10%に設定。

問題のケースの場合、部長の提案通りに売り上げを10%増加できるならよい話に思えますが、スタッフを現状の35人から5人増やせば人件費も増加します。結局、これだけでは利益が増えるかどうかよくわかりません。売り上げが増えなかった場合、人件費だけ増えて赤字に陥る恐れもあります。

このようにたくさんの想定ケースを考えなければならない場合は、感応度分析が役立ちます。感応度分析とはいくつかの数値が変動したとき、それが利益などの結果にどれだけ影響を与えるかを調べる手法です。

このケースでは「従業員数」と「自動車販売の成長率」が変わると利益がどのように変わるかについて、Excelで感応度分析をしてみると理解しやすくなります。