時短したいのにできない、やっかいなメカニズム

手法の派手さではなく、「継続・習慣化するしか効果がでない」という立場を取れです。テクニック論を追っても、すぐに対処療法的で一時的に改善するだけです。

私のコンサルティングの経験上、毎週、3つ改善行動を決めて改善を1年続ければ、生産性が2倍、3倍にアップすることはよくあることです!

だから、魔法の手法を探すのではなく、地道に自分の時間改善策を3つ決めて(欲張らずに3つだけ)行動し続けること。それを積み重ねることで確実な生産性向上、時短が実現します(後述する過去記事も参照ください)。

2:私たちはいつも通りの仕事のペースが心地よい?

とはいえ、習慣化は簡単ではありません。

私たちはなぜ習慣を変えられないのか? 良い習慣を定着させられないのはどうしてか? それは、人は誰でも「いつも通りを維持したい」という心理が働くからです。次の図が、そのメカニズムです。

例えば、早起きする、禁煙する、退社時間を6時に固定する、など何か新しい習慣を始めようとする。と、それまでは寝坊や喫煙が普通だった自分のカラダや脳は新しい試みをなかなか受け入れられません。この、いつも通りを維持しようとする働きは想像以上に強いため、悪い習慣だと思っても、それを辞めるのは難しいです。

私たちはいつも通りのペースで、いつも通りの手順で、いつも通りの人と仕事をしたほうが精神的に安全を感じるのです。長時間残業で疲労していても、いつも通りを変える精神的リスクを考えれば、そちらに安住したほうがある意味楽なのです。この心理の本質、心の叫びを理解することが改善に第一歩になります。