お金持ちになるには5つの道がある
では、我々のような一般サラリーマンが経済的に豊かになるためには、どのような方法が現実的だろうか。ここからは、『ユダヤ人大富豪の教え』などの著書を持つお金の専門家・本田健氏にお話を聞いていこう。長年「お金持ち」の研究をしてきた本田氏は、「お金持ちになるためには大きく分けて5つの道がある」と語る。
「経済的豊かさを手に入れるためのルートは、今も昔も変わりません。
1つめは、親から財産や会社を受け継ぐこと。つまり、そもそも生まれた家がお金持ちだったというラッキーなケースです。
2つめは、夫や妻が亡くなって、遺産として財産や会社を受け継ぐこと。昔、高額納税者番付が出ていた頃は、創業者の妻や家族がランクインすることが多かったように思います。創業者の多くは仕事にエネルギーを吸い取られて早く死んでしまうため、結果的にはその妻や遺された家族がお金持ちになるのです。
3つめは、大企業の従業員として仕事で圧倒的なパフォーマンスを発揮すること。海外ほどではありませんが、日本でも名のある大企業に勤めれば年収3000万~5000万円程度は狙えるのではないでしょうか。最近では、年収が1億円を超える人も増えてきました。
4つめは、自分でビジネスを興すこと。場合によっては1人で『フリーランス』として活躍する人もいるでしょうし、数人~数十人の会社を徐々に育てていくことになるかもしれません。上場、非上場など事業規模や形態によって、成功までの道のりもゴールまでにかかる年数もさまざまですが、いずれにしても、自分自身の才覚を最大限活用してお金を稼いでいく方法です。
5つめは、投資をすることで財産を増やしていくこと。投資の対象を不動産にするのか株にするのか、FXにするのかは、気の長さや今現在の手持ちの資産の大きさによるでしょう。株やFXであれば比較的短期間に換金できるので、すぐに結果がほしい人に向いています。逆に、不動産で大きく儲けるためには数十年単位の長い時間が必要なので、この投資によってすぐに豊かな生活を享受したいと思っている人には不向きです。
例外的に、宝くじを当てる、親戚のおじさんが亡くなって遺産が転がり込む、などのケースもあるにはありますが、期待すべきではないでしょう」
この5つの条件の中で、1と2に当てはまる人は最初から「お金持ちになりたい」などとは思わないだろうから、本企画では除外する。すると、30代、40代のごく一般的な企業に勤めるサラリーマンが実践できるのは、4「ビジネスを興す」か、5「投資家として生きる」ということになる。すでに3「エリートビジネスマンとして大企業に勤めている」という状態であれば、エリートとして順当に出世を狙うか、エリートという立場を捨ててビジネスをはじめるか、エリートでありながら副業的に投資を行うかの三択になるだろう。