頭がいいはずなのに、なぜ成績不振になるか?
合格した中高一貫校を辞める子と親の共通点1
▼親子で学校のシステムをよく知らずに入学
まずは、なぜ、せっかく入った学校なのに、出て行かざるを得ないのかを語ろう。
それはズバリ「成績不振」である。
学校側から「授業に付いていくことができない」との認定を受け、追い出されるのだ。今は非行という問題で放校処分になることはかなり少なく、進級あるいは併設高校進学への切符獲得は単純に成績次第である。
中高一貫校は入試で選別された生徒を受け入れるので、その入試レベルがベースとなり、そこから上へ上へと授業が組み立てられている。
しかも、大多数の学校が高2までの5年間でほとんどの履修を終わらせる程の先取りのカリキュラムを組んでいる。要は驚くほど、学習進度が速いのだ。
これの意味するところは「気が抜けない」ということだ。
中学受験は「人生のゴールではない」とは、よく言われる言葉なのだが、実際にはかなりの負荷が親子にかかっているため、入試結果が出た途端に親子で燃え尽きるケースが出てくる。
特に親が子どもの勉強をみていたという場合は要注意で、自発的勉強習慣を持てなかった子どもは勉強方法がわからず、燃え尽きた親の横で途方に暮れるばかりになる。
そうかと言って、いつまでも親がかりも問題が多いので、中学受験の時に意識して自発的勉強習慣を身に着けさせておくか、それができていなければ、今まで同様、親との二人三脚勉強をしながら、「ひとりでも予習復習並びに定期試験対策ができる」を目標に徐々に離れるというソフトランディングを図ることが必要となってくる。
要は「中高一貫校に行って、ひとりで勉強できる」というところまでが「中学受験」なのだ。これは「お家に帰るまでが遠足ですよ」に似ている。
これがわかっていない親子は中2あたりで学校側から「高校、付いてると思うなよ!」とのありがたいお呼び出しを受けるのだ。