●納得と協調を求める

建設的な評価から出てくるプランによって最も影響を受けるのは社員である。そうしたプランを押し付けるだけでは、社員はそれを真剣には受け止めないだろうし、場合によっては翌年また同じような指示を出さなくてはいけなくなる。

 「自分に対するあなたの査定に納得しなければ、社員は変わらない」とフルトヴェングラーは言う。

●褒めることから始める

評価対象者の耳に非難されているように聞こえる面接は、その社員に守りの姿勢を取らせ、真のコミュニケーションのチャンネルを閉ざしてしまう。最初にその良い点を認めることによって、その社員が自分のパフォーマンスを高めるためのアイデアに進んで耳を傾ける雰囲気をつくることができる。

また、過去と現在のパフォーマンスの問題を認識するのは大事だが、焦点は未来に当てるべきだ。パフォーマンス評価は向こう1年の目標――現実的であると同時に、その社員にもっと力を出させ、上を目指させる目標――を設定する格好のチャンスなのだ。

残った社員の負担と不満をどうするか

ダウンサイジングの結果、新たに与えられた職責と苦闘している社員の場合はどうだろう。「これは私の本来の仕事ではない」と抗議する社員に、マネジャーはどう答えるべきなのか。

フルトヴェングラーは、マネジャーと社員が一緒にその新しい役割を見直し、その社員が「新しい職務」のどの面に興味を持ち、どの面に持っていないか、また、マネジャーの立場からどの仕事は「絶対にやってもらわなくてはいけないもの」で、どの仕事は「やってもらえれば嬉しいもの」かを判別することを勧めている。