「紙1枚」で悪習慣カイゼン本能の火が付く!
2.生活習慣も時間の使い方も、「見える化」すると大違い
「見える化」が重要だという理屈だけではピンと来ない人も多いかもしれないので、例を用いて具体的に見ていきましょう。
生活習慣を変えたいビジネスマンのAさん(35歳・既婚・子供1人)は、完全な夜型のライフスタイルです。でも、だらだらと夜更かしするのをやめて、自己啓発のための勉強をしたいと言います。頭が冴えている早朝の時間をうまく活用したい。しかし、意欲とは裏腹に毎日同じ生活を繰り返しています。午前2時になって「あー、今日もこんな時間」とため息をついて寝床につきます。
頭で理解していてもなかなか変えられない。これが習慣引力(いつも通りを維持する心理要因/変化を拒む心理)です。こんなときこそ、「見える化」です。
私は「生活習慣を変えたい」「早起きしたい」といった願望を持っている方には、理想の生活スケジュールを書き、現状と比較することをおすすめしています。
Aさんが書いてみるとこのような内容になりました。
いかがでしょうか?
【a】退社時間が遅すぎるので、オフの時間が深夜にずれ込む。
【b】睡眠不足がたたって、仕事の集中力が不足。その結果、長時間残業に(最低6時間半の睡眠時間を確保)。
【c】朝早めに出社することで集中時間を確保できる。
【d】子供との時間を平日にとることで充実感がアップする。
このように「見える化」すると、私たちの脳は、視覚情報の把握・分析によって、理想と現状の違和感とズレを修正すべく、いろいろと改善アイデアを考え出すのではないでしょうか。発見した問題点を一気に解決できなくても、1つでも2つでもズレを修正できれば、1日のクオリティはぐんと高まるはずです。