外貨に投資をしたいなら、「外国為替証拠金取引(FX)」を利用するほうが、各種の手数料がはるかに安くなります。FXと聞くと、「ギャンブル性の強い投機的な取引」と思われがちですが、信用取引はせず、長期保有の外貨資産運用先としてFX口座を利用することもできるのです。
FXのスプレッド(為替手数料に当たるもの)は、豪ドルで1ドルあたり片道約0.8銭、率にして0.016%と格安。またFXで外貨を買ってそのまま口座に保有していれば、「スワップポイント」という金利が付きます。外貨と円の間で金利差を直接やりとりする仕組みのため、銀行に金利で「抜かれる」こともほとんどありません。
といっても、今は金利が非常に低い時代なので、長期の定期預金にはあまり意味がありません。効率よく資産を増やすなら、複利で運用することが必須ですが、現実には定期預金は単利の商品ばかりです。そこで、3カ月など期間の短い定期預金をお勧めします。そのほうが有利なキャンペーンが出たときなどに素早く乗り換えられ、急な金利の変動に備える意味でも有利です。
新生銀行などでは、「50万円以上」という制限はありますが、2週間程度の短期の定期預金商品を出しています。満期ごとに預け直していけば、実質的に2週間単位での複利運用と同じです。
ネット銀行の定期預金なら、預け入れの際に「自動更新」のボタンをクリックしておけば、いちいち自分で窓口まで行くことなく、満期がくるごとに自動で預け直してくれます。
経済エッセイスト、社会保険労務士。関西大学社会学部卒業。ライフプランや、保険・年金・介護などの公的保障を得意分野とする。著書に『2015年度介護保険の改正 早わかりガイド』『現役女子のおカネ計画』など多数。