IT企業の日本支社長をしながらお笑いの勉強をした

――なるほど。ところで、とにかく社長になりたかったジェイソンさんが、今、お笑い芸人をやっているのはどうしてなんですか?

【ジェイソン】若いころ、お金が欲しいとか、立場が欲しいとか、力が欲しいとか、そういった漠然とした思いがあって、勉強して、転職して、日本支社長になった。日本のビジネスもうまくいって、欲しかったものが実際に手に入ってきたら、「ああ、こんなものなのか……」と思ったんです。社長にそれほど魅力を感じなくなったんですね。お金や名誉は想像していたほど、いいものではなかったんです。

だったら、人生をもっと幸せにしてくれるような、本当にやりたいことをやりたい。お金や名誉のために生きていては、人生が台無しだ。よし、お笑いをやろう!と決めたんですよ。

――ジェイソンさんはIT企業の日本支社長の隙間時間に、お笑いの勉強をしたのですか。

【ジェイソン】そうです。何か新しいことをやりたい、習いたい時に、日本人は「今までの人生をすべて捨てないといけない」と勘違いしている人が多いんですよ。「芸人になりたい=会社を辞めないといけない」と考えてしまう。でも僕はそれ、ないじゃん。勉強なんて、いつでもできるんです。夜、飲みに行くのではなくてこれをやるとか、勉強会に参加するとか、本を読むとか、実際に書いてみるとか、何でもいいけど、時間はあるよ。その時間をどう使えるかがすべて。今までの人生を全部捨てなくても、何だって始められるんですよ。

(嶺 竜一=構成、安井信介=撮影)
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