管理職を拒否する4つの理由が暗示するもの

同様の調査を入社半年後の10月~12月のフォローアップ・プログラム研修でも実施している。

ところが、「管理職になりたくない」女性社員が73.0%に増加しているのだ。逆になりたい女性は27.0%に減少している。わずか半年間でこれほど減るとは企業の人事関係者にとってはショックだろう。

そもそも近年の女性総合職採用においては当然、企業は全員が将来の管理職候補になることを想定して採用しているだろう。面接では「将来のキャリアアップをどのように考えていますか」と聞く。それに対して「自分のスキル・能力を磨き、キャリアを広げてより責任の重い立場に就いて職責を果たし、会社に貢献したい」と答える学生を採用しているはずである。

にもかかわらず入社半年後には「管理職になりたくない」女性が大多数を占めることになるのは、当てが外れたというだけではすまされない問題だろう。その原因は女性社員の側にあるのか、あるいは会社での働き方、働かせ方にあるのか。

調査では、管理職になりたくない理由として4つ挙がっている。

(1)自分の自由な時間を持ちたい(35.8%)
(2)重い責任のある仕事は避けたい(26.4%)
(3)組織に縛られたくない(20.8%)
(4)専門性の高い仕事がしたい(11.3%)
――の4つだ。

この結果をどう受け取るべきなのか。

職場の改善を進めていくことも重要になる。それにしても入社1年足らずで管理職になりたくない女性社員をいかにその気にさせるのか。そして女性管理職の目標を達成するのか、至難の業といえるかもしれない。

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