「マタハラ」って何?
昨年の流行語大賞にもノミネートされたマタハラ。有識者委員として出席している「新たな少子化社会政策大綱策定のための検討会」で、先日「マタハラ」についてミニプレゼンをしました。なぜなら「マタハラ」という言葉について、意味や具体的な影響などが共有されていないと思ったからです。マタハラは少子化にも悪影響を及ぼします。
女性は、結婚し、家庭を持つためには「まず自分の安定した仕事」が不可欠と考えています。それも両立できない仕事では意味がない。マタハラによって「妊娠、即解雇」になるような仕事では、「仕事を失うから今は産めない」と考えてしまいます。
結婚=永久就職などとのんきなことを言っていられない状況を敏感に感じ取っているのです。ご興味の方はこちらに上がっているミニプレゼンの資料をお読みください。(http://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/meeting/taikou/k_6/pdf/s4.pdf)
それでは「マタハラ」とは何でしょう? マタニティマークをつけている妊婦に嫌がらせをすること? ベビーカー論争も実はマタハラなのか? 実はマタハラについての正式な意味などを記したものはまだまだありません。よくできていたので、連合が作成した「私たちのマタハラ手帳」を引用しました。
「マタニティハラスメント(マタハラ)」とは、働く女性が妊娠・出産を理由とした解雇・雇止めをされることや、妊娠・出産にあたって職場で受ける精神的・肉体的なハラスメントで、働く女性を悩ませる「セクハラ」「パワハラ」に並ぶ3大ハラスメントの1つです。(「はたらくみんなのマタハラ手帳」 日本労働組合総連合会(連合) 男女平等局&非正規労働センター より)
嫌がらせだけでなく、人が生活を立てるのに必須な仕事を失うか、失わないかに関わる重大な事項でもあります。
さて、それではどんなことが具体的にマタハラなのか?
妊娠を理由に解雇された。育休復帰後に戻ってきたら降格された。裁判に持ち込まれるような事例から、日常的に行われる、意識、無意識の発言まで、マタハラにはさまざまな種類があります。