「今は産むな」

例えば、私が普通に取材していて聞くような話の中にも頻繁に出てきます。

「今は産むな」と上司に言われた27歳未婚女性。上司は「期待しているんだから」という部下に対する愛なのですが、言われた本人はいずれ子どもがほしいし、妊娠適齢期のことを考えて非常に困惑する。

第一子の育休復帰面談で「アカウント(顧客)がある身なんだから、次の子どもはすぐに産まないでほしい」と言われた女性営業もいます。

言われた方は悩みます。「30代で授かった第一子ですし、できれば次の子も間をあけないですぐにほしいと思っているのですが……」と私に相談してきました。

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マタハラ4類型(マタハラNetより)

また就活の面接で女子大生だけが聞かれる質問。

「子どもを産んでも働きますか?」「子どもを産んでも働く意味ってなんですか?」

これも働く女性のモチベーションを下げる行為ですね。

「こんな質問をされたら、どう返せば正解なのかわからない。この職場では産むことは望まれていないんだと思ってしまいます」と悩む大学生も。

何気ない、悪意のない発言でも、言われた方にはぐさりとささる。このようなことは日本の職場では日常に行われています。

図はマタハラの被害者の会、マタハラnetさんが出しているマタハラ4類型です。

意識、無意識に行われるさまざまなマタハラをうまく分類しています。