「予言」がドンピシャで的中!
予言の書の効果は、試合のラスト5分に凝縮された。的中した。後半38分、南アのゴール前の密集でノット・ロールアウェイ(倒れたままボールの行く手を阻もうとする行為)の反則で南アのFW選手にイエローカード(シンビン=一時的退場)が出された。
その後のゴール前の左中間のスクラムでは、相手FWが故意にスクラムを崩したとして日本はペナルティーをもらった。この際、日本のプロップ陣は落としていると見られないように腕とひじの位置を意識していた。このペナルティーで日本は迷いなく、スクラムを選択。さらに組み直したスクラムがロスタイムの逆転トライにつながった。
もうひとつ、日本×サモア戦である。クレイグ・シュベール・レフリー(南アフリカ)は「スクラムが崩れてもアドバンテージ(反則をされたチームに有利になると審判が判断した場合、笛は吹かれず、プレーは続行される)をとって、なかなか笛を吹かない」タイプと予言の書にはあった。
だから、前半終了間際、スクラムでは相手が崩しにきても、左プロップの稲垣啓太(パナソニック)はこらえて、相手を持ち上げるようにしてしつこく押し続けた。結局、認定トライをもらった。
平林さんはコトバに安ど感を漂わす。
「自分自身の役割が4年間果たせて、ジャパンの成果に残せてほんと、よかったなと思います」