一方、現在は教育関係の非営利団体の仕事をしている森さんは、アナリストだった当時は、大手商社勤めの夫と比べても「1桁違っていた」というほど高収入だった。
「アナリスト時代はアメリカ勤務が長かったのですが、同僚や上司は豪邸に住み、別荘を持つなど、生活が派手な人が多かったですね。ただ私自身は、一生続けられる仕事ではないと思っていたので、金銭感覚を狂わせないよう気をつけていました。生活レベルを上げてしまってから、それを維持しようとすると大変ですから。当時、特別高価なものを買ったということはありません。不動産も、住む家があればいいというほうです」
ただ、例外は教育費。「教育は最高の投資だと思っているので、お金は惜しみません」。
アナリスト時代、「子供たちの学費は今のうちに貯めておこう」と考え、その分はドル建て投信に投資していた。投資の専門家だけあって、貯金代わりのこの投信も、年間10~15%のリターンが出ているとのこと。
子供は現在大学2年生の長女と高校3年生の長男。アメリカ暮らしが長かったこともあり、帰国後はどちらもインターナショナル・スクールに通わせ、長女はその後、アメリカの大学に進学した。
「インターナショナル・スクールもアメリカの大学も学費が高いので、貯めておいて本当によかったと思います」